2007年8月アーカイブ

ナノテクリスク勉強会(2007年8月19日)

【今日のまとめ】
・江間さんの活動報告
柳下さん、阿多さん、藤田さんのインタビューをもう一度聞き返してもらい、その感想やプロジェクトに反映できそうかについて報告があった。また、DEMOSやNEGのナノテクのPEについての最近のレポートについて紹介。Q方法論調査については、Q方法論のウェイトを減らし、陳述文自体にフォーカスしてその配置状況などを考察するとのこと。

・インタビュー進捗状況
前回の勉強会以後4名にインタビューを実施。東大の野田氏よりマップの階層化を提案されたので、協議することにした。

・シナリオの階層化
始めに吉澤より野田氏のイメージしていた(と思われる)上位階層のマップを提示。直近で不可避な「状況」とそこから派生する「問題」のネットワーク的マップを作成し、議論した。ここで、上位階層に技術が入っていないことや、「人間活動の拡大」「少子高齢化」という2つの状況から出発することの根拠や妥当性、上位階層と下位階層のつなぎにおいて「問題」→「技術的解決」という社会工学的な提示ばかりでなく「技術」→「問題」という逆のルートがあるときにそれをどう描くか、IT技術の例にあるように技術は必ずしも問題解決を求めて発展するのでなく、自律的な要素やあるいは人間の根源的な欲求に応じて発展するというときにそれをどう組み入れるか、最も社会的インパクトの大きいIT分野への言及をどうするか、などの問題が明らかとなった。それに対して、上田さんより、エネルギー、医療、食品、ITなどの各分野に対し「従来型の発展によるシナリオ」「問題解決のためのシナリオ」のそれぞれ(あるいはその中間)にあてはまる技術を描いてはどうかという提案があった。また、白石さんより、各人によって意見が大きく分かれ議論となるであろう「状況」から出発するのでなく、マップの中央に「ナノテクの発展」を置いてはどうかと提案があった。しばらく議論した後、次のようなマップが一案としてまとまった。中央に「ナノテク」、その周囲に「ライフサイエンス」「エネルギー」などの科学技術主要分野を配置し、各分野からそれぞれ「科学技術的な目標(ターゲット)」をいくつか描く。その周囲には社会的な問題群があり、問題とターゲットは「ターゲット→問題」「問題→ターゲット」というどちらかないし両方の矢印で結ばれる。

また白石さんより、これとは別のマップが提案された。ナノテクの各分野(エレクトロニクス等)を起点として、その技術が応用されたときの技術的変化(IT化、小型化等)を矢印で結ぶ。それぞれにはポジティブなインパクト(IT化→ユビキタス化→便利)ないしネガティブなインパクト(IT化→情報処理量の増加→エネルギー消費量の増加→温暖化)が考えられる。

・インタビュイーの見解の分類
インタビュー内容を「ナノテク・ナノ粒子の定義」「ナノテクに関する取り組み」「将来像」「リスク」「ガバナンス」「社会とのコミュニケーション」の7つのテーマに沿ってまとめた。これとは別に内容の定性分析により専門家の見解をおおまかに二つに分類した。これはナノテクをどう定義するかによって最も顕著に意見が分かれるところである。

・10月の市民科学講座
このプロジェクトチームで発表をすることになり、それぞれの分担を決めることにした。白石さんは最近のナノテクのリスク動向について、江間さんはPEに関した活動や報告書について、そして吉澤は今回作成しているマップとそのマップ作りにより明らかになった専門家像について発表する。講座は10月30日あるいは31日の夜に開催予定。

・今後のプロジェクトに向けて
様々な案(とそれに付随する問題)が提示された。

- 専門家と市民を交えたフォーラム
- 職業曝露(企業の厚い壁をどうするか)
- ナノテク研究の資源配分を監視する
- ナノテク研究者へ市民が押しかけ問答する(市民の資質の問題、ファシリテーターの必要性)
- ナノテク推進・反対論者でディベートさせる
- 市民にナノテクの一技術についてどう思うか尋ねてみる
- 消費者団体など科学コミュニケーターへの啓発
- マップで提示された一つの問題関心を共有する人々を集めてPE活動を行い、一般市民に対するPE活動との比較、省察をする
- こちら側が仕掛けたテーマで専門家に話してもらい、理系学生を対象として連続講座を行う

どの方向で進むかは次回改めて要検討する必要があるが、本流ではない活動としては今まで行ってきたようなインタビューを継続する。インタビュー対象者をなるべく幅広くするため。

【スケジュール】
次回勉強会は9/24(月・祝)10:30〜。

■市民科学研究室 
2007年度第2回理事会 議事録(敬称略)

日時:2007/08/03 19:00〜
場所:市民科学研究室事務所
出席者:上田、柿原、山寺、吉澤、上村
記録:上村

●現在の会員数

レイチェル:35名
ファーブル:59名
ダーウィン:132名   合計226名

●青山峻丈理事の退任

一身上の都合により、退任。理事会にて了承。ただし、総会の議決が必要となる
ので正式な退任は来年総会時点となる。

●事務局アルバイトの募集

現在募集中。8月中に候補選定、9月面接と引き継ぎ、10月より来てもらうように
する。

●科学技術評価チャンネルの試験的実施に向けて

・8月中にシステムを組み上げ、9月から試験的運用
・CSIJ理事はファシリテータを分担する(別途上田より指示あり)。

●勉強会&プロジェクトのWebページ作成

・現在更新が完成しているのは「電磁波」だけ。
・各プロジェクト担当者は8月末までにコンテンツの素案を提出する。
・ページ作成は事務局でおこなう。

●「活動日誌」ブログの運営

・とりあえず、理事会報告をアップする。
・それ以降は、次のようなコンテンツを検討する。
 問い合わせ、勉強会の記録、イベントの記録
・理事をメンバーに登録(ID,PWの設定)

●勉強会の現況

<食の総合科学>
・8月富山の映像セミナーで「子ども料理科学教室」プロモーションビデオ作製
 →「肖像権」に関する留意点について富山で確認する(上田)
・9月に発酵をテーマに子ども料理科学教室

<ナノテクリスク>
・現在継続しているインタビュー取材の記事を『市民科学』掲載
 →各インタビュー対象者に原稿の確認(吉澤)
・STS学会(11月)での発表と論文提出
・11月15日に日消連の学習会でナノリスクについて講義

<低線量被曝>
・現時点では具体的な期間限定の調査を予定してはいない

<生命操作>
・“Better Humans?”の翻訳+日本編付加 で11月頭に出版
・サイエンスアゴラでの“エンハンスメント”に関する企画を提出予定

<電磁波>
・スイス政府パンフレット、WHOのクライテリアの翻訳掲載
・OurPlanet-TV、OZONE展示企画+講演、町田市での講演
・リビングデザインセンターOZONEの企画の監修、セミナー講演

●その他の活動

・科学映像セミナー in 富山大学(8月21日〜23日)
・サイエンスショップの国際会議(8月30日〜9月1日)
・リビングサイエンスカフェ by リビングサイエンスラボ(9月〜毎月1回)
・babycom 「子どもと温暖化」の連載開始(8月〜)
・キャリアマム 「子育てと環境問題」の連載開始(10月〜)
・企業からの講演/調査依頼(2種)

●市民科学講座
・9月:子ども料理科学教室「発酵という魔法」
・10月:ナノテクプロジェクトの発表
・11月:サイエンスアゴラでの企画「エンハンスメントを考える」(仮)
・12月:脳ブームを考える(外部講師は呼ばない、読書討論会形式で?)
・12月8日:クリスマス会

●『市民科学』
・巻頭言執筆者変更
  8+9号(締め切り9月15日)……吉澤
  10号(締め切り10月15日)……山寺
  11号(締め切り11月15日)……青山→上村
  12号(締め切り12月15日)……上村→上田
・毎回なるべく写真と図を入れるようにしたいが、編集作業ではこれを早めに
(原稿の締め切りより1週間ほど早く)受け取ることがポイントになる。
・CSIJロゴ、モノクロ印刷でも問題ないデザインを検討→山寺

●『市民科学セレクション』
・300部印刷完了、レイチェル+ファーブル会員にはすでに発送(8月6日)。
・100部は寄贈予定。寄贈リストを検討→各理事

●助成金の応募
・「子ども夢基金」(2008年1月(?)締め切り)
・高木仁三郎市民科学基金第7回(2008年度)(2007/11/1〜12/10)
・アジレントテクノロジーの「ひらめき工房アジレント」助成プログラム(2008
年2月半ば〜2007年3月半ば)
などに応募する予定

以上。

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事務局 桑原

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