2008年7月アーカイブ

ナノテクリスク勉強会(2008年7月20日)

【今日のまとめ】
・科学とイメージ/アート
「科学的イメージングと可視化の社会研究」という論文の紹介を行い、ディスカッションした。日本では漫画やアニメのSFによって科学的なイメージを伝えるということが行われている一方で、学問や実践として科学とアート/デザインをきちんと掘り下げるということをしていないというギャップがある。この原因を探ることは、日本における科学コミュニケーションを振興する手がかりとして重要になると思われる。科学とアート/デザインの問題に関してはナノテクリスクという本題からはやや外れるが、無関係でもないので引き続き関係者の話を聞いたり、議論を整理したりする必要がある。本日の朝日新聞の書評で紹介されていたロイ・ポーターの『身体と政治』は絵画に現れる医療や医者のイメージというものの歴史を追跡したもので、参考になるかもしれない。

・ナノテクと食品について(上田さん)
一つは農水省のナノテクノロジープロジェクトの紹介である。様々な形で研究は行われているが、現状としてはまだまだという印象である。また、実用化に向けてどのような技術が有望であるか、果たして食品に対してナノテクが必要となりうるのかについてメンバーで議論した。もう一つは茨城大学准教授の立川雅司さんを代表として進めている科研費の研究である「ナノトライ」についての紹介である。市民パネル型会議やフォーカスグループインタビュー、サイエンスカフェの3種類のイベントを来る9月〜10月に行うということで、その活動や成果に引き続き注目していく。

・ナノテクについての最近のニュース(白石さん)
Wired Visionにある「ナノ粒子とラジオ波を利用、「副作用の無い」ガン治療」という記事の紹介を行った。これが実用的な技術になればガン治療にとって画期的なことになるかもしれない。また、化学・生物総合管理の再教育講座に出席したが、テクノロジーアセスメント(TA)のあり方を考えるときに、市民参加型と言いながら、そこで最も技術発展に関わる存在である企業がどう関わっていけるのかという視点が不在なのでは、という疑問を持った。直接ステークホルダーとして参加型TAに参加するということもありうるが、あるいは関心のある企業がTAの活動に出資したり、広く企業に一定の参加を求めたりといった形態が考えられる。ただTAと言っても参加型ばかりでなく、TAと呼ばれないような既存の活動(ISOへの参加、環境報告書の策定、CSR、QC活動など)も広義ではTAとも言え、こうした活動を吸い上げて社会全体の知見とできるようなガバナンス体制が要るのではないか、と話し合った。

・ナノテク未来地図
近々完成するので、市民研内外に向けて広報をして多くの人からコメントをもらえるように仕掛けていく必要がある。まず、内容を簡単に紹介した一枚紙のチラシを作成し、各所で宣伝していく。

【スケジュール】
次回勉強会は9/7(日)10:30〜。

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